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2007年5月2日 BLUEMOONBLUE社長 内田 裕二 様 |
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BLUEMOONBLUEをはじめられたきっかっけは。
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もちろん、生活するためです(笑)。でも、そればかりじゃなくて、当時10人くらいのスタッフと「自分たちの思いをこめた洋服をつくろう」ということになったんです。精一杯努力した結果がお金だけじゃつまらないかと思って。自分たちの思いをこめた洋服が商品になり、そしてその商品をひとがひとに対して思いを伝えながら売る。お客さんもその洋服を買って、ハッピーになる。作り手も売り手も買い手も、同じ商品でハッピーになれる。つまり、思いを共有できるんですね。 どんなにデザインがよくても、思いのこもっていない商品は売れません。たとえば、最初のころの商品はいま見ると、びっくりするくらい下手なんですけど、それ以上にひとつひとつの商品にスタッフの思いがこもっていました。その姿勢をわすれなかったからこそ、ここまでこれたんだと思います。 |
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洋服は湘南の海をイメージされているそうですね。
ええ。湘南のあのさわやかなイメージです。サーフをやって、健康的に生きる。つまり、ヴィヴィッドで、ナチュラルで、ヘルシー。だから、うちの洋服は夜の空気は出さないし、露出が多いのもNGです。やっぱり、お客様には元気で健康的でいてほしいから。 だから、正直、子どもたちのいじめ自殺にはこころが痛みました。それもちょうど、うちのお客さんとオーバーラップしてしまう。どうしても、「うちで洋服を買ったことがあったのかな」とか「うちの店を知っていたのかな」と思ってしまう。せつないです。いくら理由があったとしても、未来のある若者が死を選ぶなんて、つらすぎる。 いま年間60万枚くらいの洋服を売っていますが、わたしたちにもなにかできることがあるんじゃないかと真剣に考えました。それだけのお客様と接しているのだから、自分たちにもできることがあるんじゃないかと。報道に接して「かわいそう」と思うだけでは、なにも変わらないし、理屈を考える前に行動に移したいと考えました。 もちろん、だいそれたことができるなどとは思っていませんが、たとえば「きょう死のう」と思っていた子がちょっと元気になって「きょうはやめよう」くらいには思ってくれるんじゃないかと。だったら、やるしかありません。アクションを起こせるのに、やらないのは無責任のきわみですから。 |
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店長や社員は若いかたが多いですね。
そうですね。全国22店舗の店長の平均年齢は22?24歳くらいじゃないかな。中学を出て、16歳くらいから働く子もいますよ。でも、みんなよくやってくれるし、若いひとはすばらしいと思います。よく、いまどきの若いひとは、なんていわれますが、そんなことはない。活躍できる環境が与えられていないだけなんだと思います。 うちは若い社員が多いので、意識的に考えさせるような仕事のやり方をしています。チャイルドラインのこともそうで、担当者(22歳)に「いじめ問題について自分たちになにができるか考えろ」と投げました。すると、みんながわいわいと話しはじめて、自分の体験なんかも言う子もでてきました。わたしはこの年になってやっと、こんなことができるようになったけれど、若いひとには若いうちからいろんなことを考えて、そしてお金だけではない経験をして、ゆたかな人生をおくってほしい。 今回、(支援センターのほうから)店長にチャイルドラインの話をしていただきましたが、とりあえずみんなチャイルドラインのことは理解できたと思う。そして、そのなかから必ず、なにかが変わるスタッフが出てきます。それでまた、別のアクションが生まれたら、会社にとっても大きなメリットです。ですから、チャイルドラインに対しても特別なことをやっているという意識はありません。できることを、当たり前にやっているだけです。 |
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ご自身の子ども時代はどうでしたか。
わたしは名古屋の商人の息子です。小さな店だったので、決してゆたかとはいえませんが、両親の愛情はいっぱいもらいましたね。 父が他界するとき、わたしも姉も家族がいるのに、どういうわけか、父、母、姉、わたしの4人になったんです。すると、もうろうとする意識のなかで、父が「もう一回、家族がそろったな」と息も絶え絶えに言ったんです。そして、父は亡くなりましたが、教員をやっている姉と「ほんとうに家族が大切だったんだね」と話しました。当たり前のことかもしれませんが、そんな両親に育てられて幸せでした。 わたしは、そういうなかでふつうに育ち、反抗期もありましたし、世間をななめにみていたこともありました。「大学にいけ」という父の反対を押し切って音楽に熱中し、優等生からはほど遠く、いまでいうフリーターになりました。そのとき、洋服を売っていたことがいまの商売につながったんです。 いまおとなになって、やっと両親のやってくれたことがわかるようになりました。父が生きているうちに、なにかひと言いってやればよかったかなとも思いますが、いまわたしのやっていることを、きっと笑いながら応援してくれていると思います。 |
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すてきなお話ですね。いま、ほんとうに愛情に飢えている若者が多いんです。
そうですね。説教くさいのはいやですが、子どもたちが苦しんでいるのなら、やはり大人としてやるべきことはやらなくてはならないのではないでしょうか。ちょっと気恥ずかしいのですが、「愛」とはなにか、もう一度おとなが答えを出すべきでしょう。わたし自身、「愛」とは、「相手のいのちを大切にすること」だと思います。 せっかくのご縁ですから、チャイルドラインに対しても、ブルームーンブルーでしかできないことを、ブルームーンブルーらしく粛々とやっていきたいですね。そう、全国の店舗では地域のチャイルドラインとつながって、ながーくおつきあいをしていきたいです。これからもどうぞよろしくお願いします。 |
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インタビューを終えて
先日、首都圏のとある店舗を訪ねました。整理の行き届いた店で若い店長さんがテキパキと仕事をされていました。チャイルドラインの募金箱もちゃんとレジの横においてあり、そこにカードも収まっていましたが、「友達同士で来たら、たとえカードをとりたくても、友達の手前とれません。だから、買っていただいた商品とともに、袋に入れているんです」とにこやかに話されました。ここまで、子どもたちの気持ちを忖度できるなんて、なんとすばらしいことでしょう。「うちの社員は決して優等生とはいえないかもしれませんが、人間的には太鼓判を押します」という内田社長の言葉が実感できました。 |